カエラズノケン 記録

 

CoCシナリオ

カエラズノケン~第三次登山隊の顛末~

                            (まだら牛様作)

無事、登頂しました(1月12日)。

私はKPとしての参戦でした。

昨年のコミケで購入し、年末にシナリオを一気読みし、そのまま号泣してしまった、思い出深いシナリオです。
今まで多くのTRPGシナリオを読んできましたが、シナリオを読んだだけで泣いてしまったのは初めてかもしれません。
読んだだけで泣くのだから、回したらどうなってしまうのか。
期待感を胸に、前作の『狂気山脈』参戦メンバーを招集しました。

ここからネタバレにならない程度の記録と感想を。

・第7版シナリオとのことで、新ルルブ片手に回しました。やはり第7版の、プッシュロールやボーナス・ペナルティダイス、反撃ルール等のハイリスク・ハイリターンのルールがよく合うシナリオだなぁと実感。
ハンドアウトが。。。。エモいんや。。。。
・第二次登山隊と一緒に登山した人こそ、このシナリオを心の底から楽しめる。あの物語があったから、この物語が生まれたのだと思わざるおえない。
・第7版キャラ作成の、背景決めを狂気と連動させてしまうの、とても素晴らしいルール。
・従来の登山ルールはもちろん、背景に連動した狂気内容もえげつなく、とにかく探索者を殺しにきている。やばい。

ここからはネタバレありの感想、記録を。



HO1:奥丸流河
「私がいる限り誰も死なせない」がスタンスの優秀山岳医。医学成功率ぱねぇ。
そういうスタンスだから、一ノ倉とはいつも衝突してて笑った。一ノ倉の言動に1番イライラしてたかも。
梓さんへの強い思いが伝わってくる良いRPをしてくれました。連動するかのように、梓関連のSAN値チェックは尽く失敗するのが、KP的には最高でした。
ラストシーンで梓を見つけて「いやお前生きてるんかい」「SAN値返して。。」って素から漏れてたのは草。
梓からの「私、誰も救えなかった」に対して、真摯に時間をかけて返答を考える姿が最高でした。


HO2:フランクリン・エリオット
狂気によりクトゥルフ神話30パーセントを一気に得てしまい、最終的にこのシナリオだけでクトゥルフ神話51パーセント得てしまった猛者。
ちなラストSAN値は15。
新規のはずなのにな。
NPCに愛着を抱いてくれて、感情移入しながらRPを行ってくれた良きプレイヤー。
一ノ倉の決死の登攀からの落下シーンでは、涙目になりながら「止めたい」「死なせたくない」と訴えてくれた。君の涙でこちらの涙腺やばかったぞ。
黒幕でもあるセロの友人という難しいHOだったけど、上手く演じてくれました。
呪文を使ってセロを無効化したあと、「火星に行こう。火星にもまたまだ山はあるみたいだ。一緒に新しい山を登ろう」とぶっ飛んだ説得をしてくれたのがとても印象的。
神話技能高いしSAN値やばいしで、彼とセロはお似合いの2人でしたね。
(せっかくクトゥルフのわしづかみを覚えたのに、MP少なすぎて使えなかったの本当にかわいそう。。)

HO3:吉田シンシア
日系ギリシャ人のアマゾネスでPUPGプロゲーマーとかいうとんでもキテレツ登山家。
しかもHO1やHO2にも負けず劣らない「大切な人との過去」設定も作りこんできた強者。そのおかげで、デナリーとの関係性が築けたのでありがたや。
デナリーとの合流を選んでいたり、一ノ倉の大黒壁登攀時は彼を見守る姿勢を貫いていたり、最も冷静に現状を見極めシナリオ的に当たりの行動を取っていたキャラだった。
HO2がセロに「火星に行こう!」と言った時になぜか同調してたのがめちゃくちゃ面白かったです。

一ノ倉
KP的に、彼とK2との関係性が1番エモかったです。
光と闇と称され、相容れない立ち位置にいるけど、あいつの事は一番俺がわかっているみたいなの、最高ですよね。
協調性の無いRPをしたかったんですが、みんなめちゃくちゃ一ノ倉に絡んでくるので、気がつくと探索者に少し甘さを見せる一ノ倉が生まれてしまいました。

デナリー
かっこいいお姉さんになりました。
強く気高い姉御キャラだけど、弟の死を前に崩れてしまう姿がとても好きです。
K2とコージーとの再会後はあやうく別離してしまうところでしたが、探索者全員「いのちを大事に」「でものぼる」みたいなスタンスだったので、結局みんな一丸となって登りきることができました。
でも君、100ファンと1クリばかりだすから、みんな何度も危ない目に遭ってたよ。

サビタ
めちゃくちゃいい子。カタゴトRPがんばりました。
探索者たちのMP上昇させた時は「何者この子!?」と探索者たちを驚かせてみせました。
演じていると段々と穏和な女の子になっていき、探索者たちからの好感度も高い良きNPCに。

セロ
一番RPが難しかったです。
それでも、みんなが彼を殺す選択肢を考慮に入れてなかったことが嬉しかったです。
HO2から「火星に行こう」と言われた時、絶対「は?」と思ったに違いない。
でもセロも大抵狂ってるから、きっと笑って喜んでHO2と一緒に火星に登山しに行くだろう。お似合いかな。

全編を通して
「あ、これ死んだな」と思った回数、2桁超えました。
でも、大黒壁突破の時にみんなからワッと湧き上がった歓声は今も忘れられない。
全力で挑み、全力で演じ、時には涙で視界を濡らした、そんな思い出深いセッションになりました。
全員、K2、コージー、梓に対して思い入れがあったからこそ、ここまで今回のNPCのことも丁寧に愛し、深く悩み考えたセッションができたのかと思います。



シナリオそのものについてですが、エモさも100パーセント、ギミックの面白さも100パーセントと文句のつけ所のない、最高のシナリオでしたね。
これほどのシナリオに出会うことが出来、本当に良かったです。


今度は『きょうきさんみゃく!』もプレイするぞー!


 

booth.pm